第7回世界まんがセンバツ 予選通過作品講評

※予選通過者にはメールでお知らせしました。


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すべての応募作品をご覧いただけます。

 
フリー部門

テーマ:哲学

 
おおしま
はじめてのてつがく
 
人は生まれついた時からすでに哲学を始めているのかもしれないという観点の面白さに惹かれました。
大人の方がそれを忘れているという皮肉もいいですね。
<正木秀尚>
kani55
やまんばに哲学。
「やまんば」とは幻のジャパニーズモンスター。
「哲学」の難解さを皮肉にしたシンプルなアイディアに見えますが、冒頭の「なぜ逃げる!?」というやまんばの問いに答える哲学書を投げているので、今後のやまんばがどう変化するのか気になる。
ぼんやり深みを感じる、まさに哲学的な作品です。
<くさか里樹>
のざきしょーいち
ある日、夜のオフィスで・・・
AIが自我を持ち得るかという今時の問いかけを端的に表現していてカッコいい作品に仕上がっていますね。
この一枚でたくさんの事を考えさせられます。
<正木秀尚>
福岡 真由美
トロッコ問題
1こま目と2こま目のギャップがいいですね。
「サボれる時はとことんサボる」こんな山田の働き方哲学、真似したくてもなかなかできません。
<村岡マサヒロ>
木野田 博彦
MY HAPPINESS(私の幸せ)
幸せとは…人生とは…。コマ割りはないけれど、どの部分に焦点を当てるかによって見え方が違ってくるようで、悩み、考えながら楽しめる作品です。
この作品が賞に入るのか、それもまたケセラセラ。
<村岡マサヒロ>
平塚こたつ
哲学の道
哲学の道に哲学者が溢れんばかりに集う、その絵面はインパクトがあり面白かったです。
現代の問題を直視して思案することもまた哲学でしょうかね。
知恵を合わせて問題解決まで頑張っていただきたいです。
<森田将文>
浜本健司
『最大の美徳は、他人の役に立てることだ』ーアリストテレス
1コマで全てが過不足なく伝わるとてもレベルの高い絵だなと思います。
アイディアはよくあるものだと思いますが、絵の技術が高いので説得力がとても高いなと思います。
<大沢俊太郎>
岩本しんじ
考えてばかりの人 何とかしてよ
絵のレベルがとても高くて凄いなと思います。
内容も人によって様々な解釈が出来る気がします。
どういう解釈をするか誰かと話し合うのも楽しいなと思わせる、素晴らしい作品だと思います。
<大沢俊太郎>
脱皮
哲学パンチ
キャラの名前がナイス!スピード感や迫力の出し方がプロ並み!
「話し合い」といえども相手を屈服させたいのならそれも暴力。
マウントを取り合う議論を要約すると「問答無用」なのでは?
そこまで思わせる哲学的パンチ力がありました。
<くさか里樹>
やま・とし
推し活の哲学
難しい顔をしたデカルトさんがスワイプで画面外に飛んでいく表現はとてもおもしろいと思いました。
考える人の格好で真面目な顔して好きな音楽を聞いているのもシュールで面白いです。
かと思えば、「思う」と「想う」を使い分けて、しっかり哲学しているあたり、深くて良かったです。
<森田将文>

 
高校生部門

テーマ:チーム〇〇

      
    
    
岩崎凛々子
恋はチーム戦!?
青春時代の恋愛と友情が淡い表現で描かれていてとてもよく伝わる作品だと思います。
人物の表情や構図や色の塗り方、全てが上手で素晴らしいなと思います。
<大沢俊太郎>
 
草_現_
チーム一心
テンポよく一気に読まされて、最後に派手なオチで大笑いしました。
コマ運び、セリフ選びのセンスがとてもあると思います。
なにに勝利したのかまったく分からないのも混沌としていてなんかいいです。
しっかり最後も4人が同じ気持ちなところもブレてなくて気持ちの良い作品でした。
<森田将文>
 
とび
チームパペット
一人の力でチームを表現する大変さとその努力がじんわりと伝わってくる一方、いつか彼に本当のチームができるといいなあと思いました。
<正木秀尚>
 
柴山愛子
チーム複雑怪奇
マニアックな題材をうまく笑いにまとめていて、確かな感性と力量を感じました。生き物のチョイスも僕好みです!
<正木秀尚>
 
バームクーヘン2号
チーム鬼狩り
少しベタなアイディアではあるが、描かれている動物たちがリアルで大真面目な顔をしているのでクスッと笑ってしまう面白さがある。
一コマ目に鬼の姿が描かれていたら画面的な面白さがもっと増したかもしれませんね。
<大沢俊太郎>
 
這腹鴉黴
これが私の
お兄ちゃんと遊びたい妹とちょっぴり迷惑なお兄ちゃん。わかりやすい設定なのがいい。「ぬいぐるみかい!」ってオチを最大限に生かす大きな絵が効いています。
選手だけじゃなく、監督、控え、チアリーダーまで用意しているところに細部へのこだわりを感じます。
<くさか里樹>
 
兔子
拆家小組
我が家にも猫さんたちがいて、留守番してもらうとよく荒らされているので、とても共感しました。
最後のコマまでオチが読めないのに、動物のチーム感がしっかり感じられるところはお見事です。
この「ちゃんと壊せました!」と自信に満ちた悪気ゼロの顔が最高です。事故のないよう安全第一でお願いします!
<森田将文>
 
するめ
脳内チーム
ネタが浮かばないこと自体をネタにして、うまくまとめてくれました。
脳内のキャラを、それぞれの特性に合わせビジュアルの差や動きでも違いをつけたり、描き手ももっと切羽詰まった様子にすれば、締め切り前の慌ただしさがより読者に伝わったかもしれません。
私は、ネタが浮かばない時はよく自分をビンタしたり、奇声をあげたりしています。
<村岡マサヒロ>
 
るびぃ
ふわふわ達
「チームお昼寝」かと思ったら「チームもふもふ」だったのですね。
アイディアを深める努力が感じられます。
多様性を尊重する時代ですから、違いをマイナス要素として描くのは難しいですが、赤ちゃんのそばで気持ちよくゴロンしたい心情は理解できます。
<くさか里樹>
 
千絵
チーム仲間
分かり合える友を見つけられた喜びをストレートに表現していて、清々しい気持ちになりました。色合いやキャラクターが、作品の内容にとても合っていると感じました。
1こま目の批判している人たちも、よく見ると青系の服を着ているので、完全に分かり合えることはできなくても、個性を認めたり、理解し合える未来が待っているのかもしれません。
<村岡マサヒロ>



 
U-15部門

テーマ:通学路


 
    
 
P
先生、まっすぐ帰るね
リズミカルで全く無駄がない。とてもわかりやすい。
「まっすぐ帰りましょう」という先生の言葉とクネクネの道の対比が素晴らしい。顔を隠した前半とアップと引きを使ったラストの大ゴマの演出も見事としか言いようがありません。
<くさか里樹>
   
ないと
先生、マジですか
こういうことってよくありますよね。先生の気まずさが想像できて面白かったです。
翌日は学校で噂になってるんでしょうね。
<正木秀尚>
 
緑塚富士丸
通学路でアドベンチャー
アイデア一発、勢いがあっていい!
エクストリーム登校、これを続けていれば将来はすごいアスリートに!?
最後のコマ、他の生徒は校門の中にいて、主人公だけが間に合わなかったように描けば、オチがより際立ったかも。
<村岡マサヒロ>
 
柯巧恩
携帯電話を持たずに学校に行く途中
たまにはスマホから目を離さないとですね。何気ない風景の発見に心ときめく気持ちがよく伝わりました。
冒険という言葉選びも素敵です。
女の子を色んな角度や大きさで動きをつけてある所は素晴らしいし、発見する風景の切り取り方もバリエーションがあって楽しい。
コマ割に関しては、もう少し整理をした方がいいですね。横は段差を揃えたり縦は逆にずらしたりして、読み手が読む順番を迷わないよう考えてあげてほしいです。
ちなみに、左上から右下へ読み進めていく漫画だったら、セリフは横書きの方が読みやすいですし、逆に右上から左下に読み進めていくものでしたら、縦書きに統一すると読みやすいです。
<森田将文>
       
Darren
On The Way To School
アイディアやひねりなどは一切ないが、とても幸せな気持ちになれる作品。
色使いや登場人物の表情が可愛らしくて、これを描いた子は、絵を描くのがとても好きなんだろうなという事が伝わってくる作品で素晴らしいと思います。
<大沢俊太郎>
 
Aisyah
Missing cat
優しい気持ちになる作品です。読後感はとても大事です。
濃い色だけど暖かさを感じ、登場人物も魅力的です。
少しセリフに頼りすぎているのが残念。チラシで礼金を提示しているので、お金目当てだと誤解されるかも。
<くさか里樹>
  
マタタビ
「ニャー?」
僕が子供の頃にも経験したことを今の若い人もやるのかなと思って、ほほえましくなりました。
女の子が時間を忘れてる様子がよく伝わってきます。
<正木秀尚>
 
李品毅 Li Pinyi
肉體上學,靈魂待機
登校している生徒の表情が非常によく描けている作品。
しんどいなぁとか、行きたくないなぁという気持ちがとてもよく伝わり、それが面白さをかもし出しています。
<大沢俊太郎>
   
炭酸
少女漫画展開じゃなかったやつ
女の子がかわいいです。走ってる時と止まった時の前髪やスカーフの動き、とてもいいです。あきらめの速さも面白いです。
ただ、もう少し漫画的な見せ方は工夫ができると思います。コマの大きさに大小をつけたり、背景を入れてみたり、集中線やキラキラを足してみたり。漫画は色んなことができます。
せっかくいくつもコマがあるので、キャラの顔のアップだけではなく、遠くから見た全身の姿や後ろ姿なども入れて動きをつけてあげると、読み手により伝わり、そうなればオチのおとぼけ感も強まるので、もっと笑える漫画になるかもしれないですね。
<森田将文>
  
Chloe Liao
上學途中的一場喵想
(通学途中のひととき、猫の幻想)
水たまりの形から飼い猫を連想し、カラフルに広がっていく空想世界。作者の発想力は、まるで太陽。
キラキラ読者を照らしてくれる、とても温かい素敵な作品。
<村岡マサヒロ>







 

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