漫画家 黒江S介先生インタビュー(映画「サムライせんせい」編)

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更新日 : 2017/11/15
漫画家 黒江S助先生インタビュー 映画「サムライせんせい」

2016年11月に当欄でインタビューした漫画家、黒江S介先生。
その内容は、漫画家になるきっかけから「サムライせんせい」誕生までを語っていただきました。
今回は公開直前となった映画「サムライせんせい」(渡辺一志監督)のことを中心に、
映画化についてのこと、高知ロケのこと、原作では岡田以蔵が登場するこれからの話など、
たっぷりとお話を聞かせて頂きました。

前回のインタビューはこちら
映画「サムライせんせい」のHPはこちら

コミックデビューから年で映画が公開される


サムライせんせい

 時空を超えた幕末の志士で土佐勤王党盟主・武市半平太が、平成の日本、しかも大都会の新宿にタイムスリップ!学習塾を経営する老人・佐伯に助けられた半平太は、彼の家に居候しながら塾を手伝うことになります。そこで様々なカルチャーギャップに戸惑いながらも、人の温かさにふれ、暮らしに馴染んでいきます。そして、この時代で再会する坂本竜馬や岡田以蔵たち…。歴史と笑いを交えた「サムライせんせい」のコミック1巻は2014年11月に発行(株式会社リブレ刊)し、話題を集めました。2015年にはテレビ朝日「金曜ナイトドラマ」でドラマ化。そしてとんとん拍子に映画化が決まりました。

 2016年2月、黒江先生が高知に移住して創作活動をはじめてすぐの頃、映画製作会社から高知を舞台にした映画化の話がきました。「その時、大きな改変があればちょっとな…と悩んでいましたが、プロットや脚本を拝見して、渡辺監督の熱意を感じました。それで映画化を了承いたしました。」と話します。

 作品がテレビドラマ化、映画化されて、原作者としては嬉しいですか?と尋ねると、「ドラマの時は、少しは有名になるかな?という目論見はありましたが(笑)、実際は、原作に関してはあまりそういうことはなかったですし、嬉しいというよりは、すでに私の手から離れた、オリジナルの作品だと思っています。」と謙虚に話します。


いい意味で人の熱意、香りが漂う撮影現場


黒江S介先生インタビュー

 高知がロケ地になった映画「サムライせんせい」で、黒江先生はオーディションや撮影現場に、時間がある限り顔をだしていました。そこで感じたのは“自由な雰囲気”だといいます。

「撮影現場は本当に自由というか、ちょっとびっくりしたくらいです。カメラにさえ映らなければ、どこに入ってもいいですと言われていたんですが、さすがに遠慮していたら、『こっちこっち先生、ここからよく見えますよ。』とおっしゃってくださって。私も交じってお弁当をいただいたり、演者(役者)さんとも交流ができて、いい意味で人間臭い現場というか、スタッフも演者さんも、楽しんで創っているのが伝わってきました。 若手の押田岳さん(寅之助役)と、映画デビュー作となる武イリヤさん(サチコ役)は、二人とも出番がない撮影の時でも、早朝から待機してずっと見ているんです。スタッフは『もっと遊びに行ったら?』と言いますが、『ここがいいんです。』と話しているんです。現場への強い想いが伝わってきて、いい現場だなって思いました。」

 歴史上に名を残す土佐の人物を有名な俳優が演じ、高知に密着した場所や食、物産などがでてくるという、高知のご当地映画というイメージであり、「県民が楽しめる映画ですよね。私も可能な限りPRに協力したいと思います。」といいます。映画「サムライせんせい」は、2017年11月18日(土)高知だけではなく、薩長土肥を巻き込んで先行上映されます。また、2018年新春に東京公開ほか、全国で順次公開され、高知の魅力が伝わります。



黒江S介先生インタビュー

半平太、竜馬、以蔵…愛にあふれた作品


黒江S介先生インタビュー

 映画公開にあわせて、これまで以上に注目が集まる黒江先生の「サムライせんせい」。生意気な弟が兄を呼び捨てで呼んだり、お兄ちゃんも弟をアホ呼ばわり。でも、武市半平太と坂本竜馬の軽快な会話は、いつも愛情がいっぱい詰まっています。その心地よさを感じながらページをめくり、第4巻でいよいよ岡田以蔵が登場します。これからのストーリーはどう展開していくのかを尋ねました。

「おおまかなプロットはできています。これまでも言ってきましたが、この物語の核は武市半平太と岡田以蔵です。幕末、腕が立つから成り行きで暗殺行為、天誅行為を求められた以蔵ですが、ちょっとぼーっとしていて、なにを考えているのかわからない、人とコミュニケーションをとるのが下手だけど、すごく正義感が強いという志士だったわけで、それをどこにでもいる普通の男性として描きたいという思いが強くありました。だから以蔵が現代で暮らし、それなりの仕事、自分のやるべきことを見出し、独り立ちした状態で半平太と再会します。

 史実でも半平太は以蔵のことをものすごく可愛がっていて、冨さんに『以蔵が心配だ、あいつはどうしているのだろう?』と伝えているし、本当に弟や息子のような感じで、ほかの志士とは扱いが違った思い入れがあったと思います。最後には以蔵が勤王党のメンバーたちの悪行を暴露し、それで捕縛され、それぞれお互いが憎んで処刑されたという結果になりました。でも真意が伝わっていれば、きちんと話す機会さえあれば、言葉は悪いですが、心穏やかに召されたんじゃないでしょうか…。

 それを現代で、二人を竜馬が仲介して、仲直りさせるというより、話し合いをさせていこう(笑)。それがこれからのストーリーになっていきます。

 実はあと一人タイムスリップさせたいと思っているキャラクターがいます。もうすぐ登場しますが、この四人は全員思い入れのある歴史上の人物なので、すべての人物のキャラが活きるように描きたいです。」

 最後になりますが、高知県立歴史民俗資料館で行われた企画展「志士 幕末を駆ける―半平太らが遺したもの―」展とのコラボや、県内金融機関のポスターをはじめとする広報物など、黒江先生は高知に移住し、県内の活動の幅が広がっています。それに対して「光栄なこと」だと話します。

 

 

 「やはり高知のPRポイントのひとつが歴史上の人物だと思います。そこに武市半平太を主人公にしたまんがを描いている私が移住したことで、いい形で双方の連携が図れたと思います。高知県にしろ企業にしろ、この作品や私を利用してほしいですね(笑)。」


黒江S介先生インタビュー

黒江S介先生プロフィール

大阪府大阪市出身。
学校を卒業後に一度は就職をするも、子どもの頃からの夢だった“絵を描くこと”を仕事にしたいと、美術の専門学校へ。その後イラストレーターとして活躍する一方で、同人誌にまんがを描く。2014年に発表した『サムライせんせい』が話題となる。2016年2月に高知へ移住。現在は高知で創作活動をしている。

映画『サムライせんせい』
11月18日(土)TOHOシネマズ高知他、薩長土肥先行公開
2018年新春、東京公開ほか、全国北上公開
監督:渡辺一志
原作:「サムライせんせい」(著者:黒江S介/リブレ刊)
出演:市原隼人、忍成修吾、奥菜恵、押田岳・武イリヤ、橋爪功ほか

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