高校ペン児と、まんがを愛する人々がつくりあげる「まんが甲子園」の潜入レポート!(前編)

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更新日 : 2015/08/26
高校ペン児の聖地・まんが甲子園会場(かるぽーと)で記念撮影。

高校ペン児の聖地・まんが甲子園会場(かるぽーと)で記念撮影。

全国357校から応募があり、予選を通過した30校の高校ペン児が高知に集結!第24回全国高等学校漫画選手権大会「まんが甲子園」が2015年8月1日、2日、高知市文化プラザ「かるぽーと」で開催されました。その様子を、まんが甲子園の競技結果だけでなく、ペン児、出張編集部、高校生スタッフたちへの聴取取材も交えてお届けします。

不安とヤル気が交錯する1次競技

地元高校生のプラカードに先導され、まんが甲子園のユニフォームといえる黄色いTシャツとバンダナ、高知家スターバッチを身に付けたペン児129名と、海外からのオープン参加である韓国全南芸術高校生5名が入場し、開会式がはじまりました。審査委員長の牧野圭一先生が第一次競技のテーマ「ウェアラブル」を発表すると、切り口が難しいテーマだけに、ペン児たちは仲間と見つめ合い不安そうな表情を見せました。しかし、すぐに前向きに頑張ろうとするエネルギーが会場を包みます。大会を主催する「まんが王国・土佐推進協議会」の会長・尾崎正直高知県知事のドラの合図で、戦いがスタート。画力、アイデア、チームワーク等を総動員して、午後4時までという限られた時間内に作品をつくり上げていきます。


開幕式

第一次競技テーマが発表、緊張が走る会場の様子。

時代が高知に追いついてきた!

ペン児たちが作品に向き合っている間に、会場をまわります。そこから伝わってくるのは、大会の歴史、継続するチカラです。1992年からスタートしたまんが甲子園は、昨今の「コンテンツ」という言葉や、「クールジャパン」、「萌え文化」等の風潮、サブカル分野で脚光を浴びる「まんが」を先取りしてきました。そんな高知県に時代が追いついてきたようです。会場には、本年の予選応募作品や歴代の優秀作品の展示、地元高校生たちの創作作品のPRブース、各種の作画道具やデジタル作画機材の実演コーナーなどが所狭しと並び、漫画を描くことが好きな高校生、一般来場者は思い思いの方法で会場での時間を楽しんでいます。


高校ペン児たち

夢中に取り組む高校ペン児の姿がありました。

また、メイン会場の横には「週刊少年マガジン」や「週刊少年チャンピオン」、「ビッグコミックスピリッツ」など誰もが知っているまんが雑誌を発行している小学館、集英社、講談社、秋田書店、KADOKAWA、ホビージャパン、comicoという、日本を代表する出版社の編集部が“出張編集部”を開設しており、誰でもストーリー漫画やイラストを持ち込むことができます。プロの編集者に直接作品を見てもらい、その場でアドバイスをもらえるという恵まれた環境も、大会関係者の努力と継続でつくりあげてきたものです。

新たな才能を発掘する場所

出張編集部に来ていた集英社「ジャンプスクエア」の林さん、福嶋さんは、「持ち込んでくる漫画を評価するうえで、パッと目に入る絵、コマ運びがどのようになっているのか、主人公のキャラクター性、その物語で何をするのか、どんな感情を持っているのか、それをどう切り取って描いているのかということを総合的に見ています。その中で、僕らに会ったことが役に立てば嬉しいので、可能な限り具体的なアドバイスをしています。僕たちはスカウトキャラバンなどで全国をまわっていますが、四国に編集部が来ることは珍しいので、四国中の漫画家志望の方々が、この会場にもっと来てほしいですね。」と話してくれました。


出張編集部 出張編集部2

写真左)日本を代表する出版社の編集部が“出張編集部”を開設!
写真右)作品を出張編集部に持ち込み、アドバイスを受けています。

編集者らは、時間が空いたときはスカウトマンとして会場をまわります。本選出場校のペン児が事前に提出しているイラストや、自分たちなりのポートフォリオ、ブースの壁への落書き、Tシャツへの描き込み、本選に臨む姿などを見て、これは!と思う才能あふれるペン児を発掘し、2日目に発表。その場でも各社の編集者は口を揃えて「ストーリー漫画を一本仕上げることは大変ですが、遠慮しないで東京まで作品を持ち込んでください」といいます。出版社にとっても、新たな才能は奪い合いで、そこにしのぎを削り合っています。

涙をこらえて講評を聴く

まんが甲子園1日目の大きな山場は第一次競技を終えて、決勝戦進出を決める15校が発表される瞬間と、敗者復活戦にまわった15校がその日の夜12時までに、宿舎に帰って作品づくりをすることです。

「女子力男子」というテーマで描かれた敗者復活戦作品は、翌日朝8時から高知市の「ひろめ市場」に展示されました。一般投票の結果も審査結果に加味されるため、ペン児たちは日曜市などを練り歩き、「投票をお願いします。」と大声で呼び掛けます。


敗者復活戦

2日目、ひろめ市場での敗者復活戦の様子。

そして、いよいよ敗者復活する学校名の発表。それぞれの審査員が1校1校を読み上げ、呼ばれた学校のペン児たちは歓喜の声をあげ抱き合います。そして、笑顔で敗者復活した証しとなるタスキをかけ、すぐにその場からかるぽーとへ移動します。

一方で、最後の高校名が発表されると、会場からはため息と涙を流すペン児たちが残されました。審査員は作品に対する講評を1校、1校、具体的なポイントをあげて、丁寧に説明、アドバイスをします。それは愛情に溢れ、これからの成長を促す言葉の数々でした。

高知県勢の3校はすべて敗者復活戦に臨み、土佐高校と中村高校が勝ち上がりました。

 

「まんが甲子園」の潜入レポート!(後編)はこちら→

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